明日の健康の為に美味しい豆腐を毎日の食卓へ 富山県富商工組合
三角揚げ
豆腐は古来より私達日本人の健康を守ってきました。
日本人の長寿の理由は大豆たんぱくにあると言われおり健康維持には欠かすことの出来ない食品です。

とうふの栄養と健康効果


大豆の花中国では、唐代の中期に豆腐が造られていたと言われています。
日本では、奈良時代に中国に渡った遣唐使によって伝えられたとされています。日本で豆腐が造られたのは奈良・平安時代からといわれています。
庶民が日常的に食べ物として取り入れられるようになったのは江戸時代です。天明2年には、豆腐料理が記された「豆腐百珍」が刊行され爆発的な人気となっており、当時の豆腐の人気がうかがえます。その後の時代をへて豆腐は全国へ広がり、日本の豆腐としてさまざまな種類が作られています。


 豆腐の種類
 木綿豆腐 絹ごし豆腐 充填豆腐 寄せ豆腐 堅豆腐 他
 豆腐加工品
 焼豆腐 厚揚げ豆腐 薄揚げ ふかし揚げ すし揚げ がんもどき 凍り豆腐 湯葉   他
 豆腐の栄養と健康効果
豆腐の原料として使われる大豆は”畑のお肉”とも言われ、良質なタンパク質や脂質、その他ミネラルやビタミン等「機能性食品」としての成分が多く含まれています。また、大豆からとったタンパク質を固めて作る豆腐は極めて消化吸収率が高く、92~98%を消化吸収することが出来ます。
”豆腐のタンパク質”は血圧・コレステロールを下げ、レシチン・コリン”は脂肪代謝、脳の老化予防、”サポニン”は活性酸素の抑制、”大豆イソフラボン”は乳がんや動脈硬化の予防効果があるとされており、女性では、5歳から11歳の間に大豆を多く摂取すると乳がん発生リスクが58%低下するという研究報告もあります。

 機能性食品としての効用

豆腐は、タンパク質や脂質などの体の基礎的な栄養素だけでなく、体の機能を調節して健康を維持増進させる食品「機能性食品」としても注目されています。その効用については次々と科学的に解明されつつあり、多くの報告があります。以下はその主なものです。

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 ○ タンパク質・リノール酸”は血圧・コレステロールを下げ動脈硬化に効果
 ○ レシチン・βコングリシニン”は脂肪代謝・脂肪肝にも効果
 ○ レシチン・コリン”は記憶力を高め脳の老化防止にも効果
 ○ サポニン”は活性酸素の抑制により生活習慣病や老化防止に効果
 ○ イソフラボン”は骨粗鬆症、更年期障害、ガン予防に効果
 ○ トリプシンインヒビタ”は糖尿病の治療や予防が期待される
 ○ オリゴ糖”は腸内の善玉菌、ビフィズス菌を増やす
 ○ カルシュウム”は歯や骨に、ストレスにも効果
 ○ 豆腐のビタミン類は美肌等にも効果
 ○ オカラと栄養
 ○ 健康食、美容食、長寿食、世界の「TOFU」



 血圧・コレステロール値をを下げて動脈硬化に効果 ”タンパク質・リノール酸
豆腐のタンパク質は、血液中のコレステロールを低下させる働きがあり、さらにその成分の一つ、ペプチドが血圧上昇を抑制するといわれています。米国食品医薬品局(FDA)も1999年にこの効用の表示を認めています。
また、、豆腐の脂質に多く含まれるリノール酸は、動物性脂肪と違い、不飽和脂肪酸としてもともとコレステロールをあまり含まないのに加え、血管に付着するコレステロールを除去する善玉コレステロールを増やす作用があるといわれています。そのため、高血圧・コレステロールが原因となる動脈硬化を防ぎ脳出血、心筋梗塞、狭心症等の予防に効果があるとされています。

 脂肪代謝・脂肪肝にも効果がある ”レシチン・βコングリシニン
レシチンは、大豆に含まれる物質で、不飽和脂肪酸が構成要素です。レシチンの機能の一つは、その強い乳化作用によって、血管に付着したコレステロールを溶かし血流をよくする、あるいは固まるのを防ぎ、付着しないようにする働きです。そのため、動脈硬化を防ぎ脳出血の予防に効果があります。
また、脂肪代謝機能により、肝臓中の脂肪酸を減らす働きをしますので、酒を飲む人に多い脂肪感の予防にも効果があります。また、大豆たんぱく質の一つであるβコングリシニンが内臓脂肪を減少させるとの研究報告もあります。

 記憶力を高めて、脳の老化・認知症予防にも効果 ”レシチン・コリン
レシチンは、脳を活性化にも効果があります。それは、レシチンとその構成成分の一つであるコリンによるものです。レシチン自体は脳の情報伝達をする神経細胞の重要な材料となります。
一方コリンは食物と一緒に摂られたレシチンが腸内で分解され、コリンとして独立、脳に運ばれてアセチルコリンという「情報伝達物質」に変化します。それにより、記憶力や集中力を高め、脳の老化防止に効果を発揮します。

 活性酸素を抑制して生活習慣病や老化防止に効果 ”サポニン
大豆サポニンは、配糖体といわれる物質で、食感として残る渋み、えぐ味、苦み、等の原因物質です。そのため嫌われた面もありましたが、最近では、健康の増進等に及ぼすいろいろな機能が注目されています。
その機能としては、脂肪の蓄積を防ぎ、血管に付着した脂肪を洗い流す、老化のもとになる脂肪酸の酸化を防ぎ、活性酸素の働きを抑制する、その他、生活習慣病や老化防止などに関係する数々の効果が報告されています。
なお、サポニンには、発がん抑制効果、エイズ発症抑制効果なども報告されており、今後の研究が期待されています。

 骨粗鬆症、更年期障害等に効果、女性ホルモンに似た ”イソフラボン
最近、世界的にも注目されている物質です。イソフラボンはサポニンと同じ配糖体の仲間ですが、食物では大豆に最も多く含まれています。
この物質が注目されているのは、女性ホルモン(エストロゲン)と似た働きをする点で、植物エストロゲンとも呼ばれています。更年期過ぎなど女性ホルモンの減少によって起こる諸症状に効果が期待されるところです。具体的には骨粗鬆症の予防効果が指摘されています。
他に、更年期障害で起こる高血圧・コレステロールの抑制、循環器疾患のリスク軽減効果などがあげられています。
また、イソフラボンの効果には、乳がん、前立腺がん、胃がんの予防効果があげられ、欧米人に比べ日本人にこれらの発生が少ないのは豆腐等を食しているからとの指摘もあります。
なお、過剰摂取について、サプリメント製品に上限値が設けられましたが、豆腐等の大豆製品は対象外となっています。
一日の摂取量の目安としては、成人で一日40mgです。木綿豆腐ならば1/2丁程に含まれていることになりますが、すべてが吸収されるわけではありませんので、これ以上豆腐を食べても過剰摂取となることはありません。
また、木綿豆腐を味噌漬けなどの発酵食品として食べることでイソフラボンの吸収率が上がるという報告もあります。

 糖尿病の治療や予防が期待される ”トリプシンインヒビタ
この成分はその名のとおり、タンパク質の分解酵素トリプシンと結合し、働きを阻害し消化吸収を妨げる等の作用をするため、嫌われ者的存在でした。
しかし、豆腐の製造工程での加熱によりトリプシンと結合しなくなります。
最近にいたり、糖尿病に関係するインシュリンの分泌を盛んにし、治療や予防に役立つのではないかと期待されています。

 腸内の善玉菌、ビフィズス菌を増やす オリゴ糖
オリゴ糖は、豆腐の甘み等を引き出す大豆の糖質を構成しています。
ビフィズス菌は腸内の悪玉菌の増殖を抑え、腸の運動を活発にする、免疫力を向上させる、発がん物質を分解するなど、多くの有効な働きがあるといわれています。
オリゴ糖はビフィズス菌の栄養源となるものです。
豆腐を食べることにより、中に含まれるオリゴ糖によって、ビフィズス菌を増やしその効果を高めることができます。

 骨や歯に、ストレスにも効果 カルシュウム
カルシュウムは骨や歯を作っている重要な物質ですが、不足するとイライラし神経過敏になるといわれ、精神の安定にも関与しているようです。
日本人のカルシュウム不足が指摘されていますが、豆腐には結構カルシュウムが含まれています(木綿豆腐100g中120㎎)
また、吸収に難点のあるカルシュウムが、豆腐の良質なタンパク質によって吸収が格段に良くなるといわれます。

 豆腐のビタミン類”美肌等に効果
豆腐は製造過程で熱を加えるため、大豆に含まれるビタミンの移行はさほどではありませんが、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンE、ナイアシン等を含んでいます。
ビタミンEは血行をよくする作用があり、美肌つくり、肩こり、腰痛に効果があるほか、活性酸素や脂肪の酸化を抑制し、がんや生活習慣病の予防効果も指摘されています。
ビタミンB群は、皮膚や粘膜の健全化などに、ナイアシンは、皮膚や胃腸の健全化に、効果があるといわれています。

 オカラ”と栄養
大豆を磨砕した後、豆乳を搾りとった残りがオカラです。したがって、オカラには、大豆の皮や胚芽部分等の繊維質がほとんど移行しています。
食物繊維の効果は、便通を良くし有害物質の腸内滞留を防ぐほか、高コレステロールや肥満の予防にも効果が指摘されています。
オカラの成分には、繊維質だけでなく、タンパク質、脂質等が豆腐ほどではありませんが含まれており、大豆の皮や胚芽にある微量成分も移行しております。
したがってオカラは栄養面、機能性食品としても優れており、食品として見直すことが重要です。

 健康食、美容食、長寿食、世界の「TOFU」”
豆腐の成分の個々の効用を紹介してきましたましたが、各成分が相互に連携して働き、相乗的な効果を発揮するという面もあります。
また、豆腐製品は、食材として多くの料理にあいますから、他の食品と同じような効果が期待できます。
いずれにしても、豆腐は、栄養、機能性食品として優れ、健康の維持増進に効用のある健康食品といえます。
また、健康であれば、みずみずしく若さを保てますので、美肌等に良い成分はもとより他の成分に関しても美容に良い食品といえます。なお、豆腐は、カロリーが少なく、水分が多いため満腹感が得られ、かつ、栄養不足にならないという点で、優れたダイエット食品でもあります。
さらに、昔から豆腐等の精進料理を食べてた僧侶や、豆腐を多く食していた地域に長寿者が多いことはいうまでまでもなく、健康を増進し老化を遅らせる成分や物質をいろいろ含んでいる豆腐もまた、長寿食ともいえます。
豆腐を食する文化のある日本人は大変恵まれていると言えますが、肉食の多い欧米でも豆腐に関心が高まり、今や”TOFU”の名は、世界で通用する言葉となっています。

                                   富山県豆富商工組合記念誌より

 このように、豆腐は機能性食品としても大変有効であり、日本人の健康維持には欠
 かすことのできない食品となっています。

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