■営業パワーで不況を飛ばせ (98年12月) |
(社) 中小企業診断協会富山県支部 |
講演を終えた診断士の今野氏を、顔見知りの町田氏が困惑顔で自店に招いた。 |
●繁田 |
イヤ〜 売れませんね〜! 気分も沈みますね〜 |
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●今野 |
お嬢さんがですか? |
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●繁田 |
イヤ、イヤ 娘は熟して売れ・・・・。 冗談言ってる場合じゃなくて、店の売上がほんとに伸びません。何かいい方法はありませんか? |
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●今野 |
売上には「これさえやれば100%伸びる」という方法はないですよ。あれば私の方が教えて欲しいですね。状況が店によって全部違いますから・・・。 |
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●繁田 |
うちの店の場合はどうなんでしょうか? |
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●今野 |
店の問題の前に、先ず社長の"気持ちの持ち方"が大切な出発点ですよ。病気も気から、景気も気から、元気も気からですから、視点・論点を変え、恵まれている点を数えて当社の「強み」で攻める。この気持ちが欲しいですね。 |
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●繁田 |
確かに、景気のせいにして真剣に手を打っていないのが現状かもしれませんね。 |
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●今野 |
少しお気付きのようですね。他の店も売れていないからうちの店も当然・・・ これが恐いですね。他力本願で、夢のない話ですよ。 |
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●繁田 |
そうですね。それに自分を納得させて、マンネリ化している感がありますね。 |
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●今野 |
そこまでお気付きでしたら、次に店舗も含めた営業のパワーアップに目を向けることができますね! |
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●繁田 |
講演に出てきた「夢」というか「目標」をきちんと決めなきゃいけませんね。やはり、最低でも10%アップの売上が欲しいですよ。 |
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●今野 |
ようやく欲が出てきましたか。売上にはいろんな環境の変化で毎年10%の自然減がありますから、当店には20%以上の営業努力が必要になりますね。 |
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●繁田 |
講演で話された1)店舗や2)ウォンツ(売れ筋)品・陳列や3)値頃感や4)販促の四つのポイントを総点検するとなれば、20%の努力じゃ済まないでしょう。 |
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●今野 |
頼もしいお言葉ですね〜。検討の時は、アップグレード(高級化)ではなく、アップスケール(時流最新状態)を心掛けて下さい。 |
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●繁田 |
お客さんの「視点」で検討するということですね。最近云われているCS(顧客満足)もこのことを指しているんでしょうか! |
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●今野 |
さすがは社長!御理解が早い。店舗においても蛍光灯を月1回清掃する、アドオン(関連追加)陳列を構成する、バリア・フリー(障害者向け)グッズをテスト陳列をすることだけで客数と商品回転率が向上した事例もあります。 |
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●繁田 |
そういえば、暇な店主が店の商品を毎日並び替えているだけでお客が増えたという話を聞いたことがありますね。 |
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●今野 |
新しい店内イメージや商品鮮度と店の人が動くことによる活気が、お客を呼んだといえますね。店舗が生き返ってパワフルなイメージを与えた訳です。 |
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●繁田 |
営業面(店舗)をパワーアップすると不況を超えてお客も動くという事ですが。 |
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●今野 |
店舗だけでなく、自家製ソースの民宿DMで売上増のレストラン、地域の家庭訪問で顧客増の美容院 等の例もあり、SCイベントスペースや各種のイベントへの仮店舗販売のような"待ち"から"攻め"の小売行動も必要ですね。 |
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●繁田 |
店外への営業に加えて、色々な販促もパワフルに展開する必要がありますね。 |
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●今野 |
パワフルといっても、この店の規模で1億円の懸賞金は"反則"ですよ! |
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●繁田 |
1億円??? はんそく??? (平野 昭夫) |