自社名のドメインをとろう (2000年12月)

(社) 中小企業診断協会富山県支部

 経営コンサルタントの今野氏が関与先を訪れると、名刺をいくつも見ながら腕組みをしている繁田社長の姿が目に入ってきた。

今野 繁田社長がそのポーズをとるときは、何か新しいことを始めようと思っているときですね。
 
繁田 いやー、最近、名刺交換すると、www.自社名.co.jpや自己名@自社名.comなどと書かれた名詞が多くなってきたので、うちもやりたいなと考えているところなんです。どうすれば出来るんでしょうか。
 
今野 では、先ず、繁田さんの会社名で、ドメインに空きがあるかどうかをhttp://get-domain.hip.ne.jpで調べてみましょう。www.繁田さんの会社名.co.jpが、既に使われていなければOKです。
 
繁田 あ!わが社の名前は、既に他社で取得されていますね。諦めるしかないのですか?
 
今野 日本のドメインでは取れませんが、海外ドメインなら可能性があります。主だった海外ドメインはhttp://www.asuka.net/service/whois/で調べることが出来ます。え〜と、www.繁田さんの会社名.acなら取得できますね。
 
繁田 このacってなんですか。なんか大学か研究機関みたいで、アカデミックな感じがして、カッコいいですけど・・・
 
今野 アセッション島のドメインです。といっても、管理組織はINTERNET ONEが行っており、ドメインの信頼性は高いです。また、日本語の公式サイトを持っている上に、1997年7月から割り当てが開始されたので、比較的空きドメインが多いのも特徴です。
 
繁田 日本語で出来るのはうれしいですね。費用はいくら位かかるのですか?
 
今野 初年度が100米ドル、2年目以降は50米ドルです。でも、直接申し込むより、Maple Arts(http://maple.arts.ne.jp/)を通して申し込んだほうが、簡単で費用も安く済みます。
 
繁田 直接申し込むより、業者を通したほうが安いとは不思議ですね。
 
今野 それから、繁田さんの会社はインターネットの接続時間が長くなってきましたので、ダイヤルアップから常時接続へ切り替える時期にきていますね。常時接続サービスを行う業者はいろいろありますが、繁田さんの会社は、NTTのOCNエコノミーが適しているでしょう。費用は月/32,000円で、3年契約をすれば月/29,690円となります。
 
繁田 ドメインを申請し、NTTにOCNを申し込めば(自社ドメイン)+(常時接続)が出来るのですね。
 
今野 いや、サーバをどうするかという問題が残っていますよ。自社でサーバを用意するか、プロバイダのサーバをレンタルするかを決めなければなりません。
 
繁田 自社でサーバを導入するのは、大きな初期費用がかかるのではないですか?
 
今野 サーバのOSをLINUX(リナックス)にすれば、3〜4年前のマシンでもインターネットサーバとして十分に通用するので、費用はさほどかかりません。
 
繁田 いま流行りのLINUXですか。でも、とっても難しいのでは?
 
今野 今野:簡単ではないです。しかし、サークルワン(http://www.circleone.co.jp/)が出しているリナックスを使ったSimple Serverというプログラムを使えば、DNSサーバ、Webサーバ、Mailサーバ、FTPサーバ等のインターネットサーバとして必要な機能、そしてファイヤウォール、ルーターの設定を自動的に行ってくれます。Simple Serverの宣伝文句は「10分でインターネットサーバが出来る」です。
 
繁田 本当に10分で出来るのですか?
 
今野 初めてのときは、多少の勉強が必要なので、半日から1日かかると思いますが、その後は本当に10分から15分でインターネットサーバが出来上がります。
 
繁田 挑戦する価値は十分(10分)ありますね。

(中小企業診断士/五十嵐 雅文



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